そもそもそけい(鼠径)ヘルニアって何だろうと思われる方も多いと思います。

俗に“脱腸”とも呼ばれます。

こんな症状ありませんか?

・足の付け根がふくらむ、

・出たり引っ込んだりする

・立つと足の付け根がぽこっとふくらむが、寝ると引っ込む

・痛いといえば時々痛むが、我慢できなくはない

・ちょっとした足の付け根の違和感かな?

このような症状がある方はそけい(鼠径)ヘルニア(脱腸)の可能性があります。

そけい(鼠径)ヘルニアの患者さん。

 

健常な方は足の付け根の膜はしっかり張っているのですが、そけい(鼠径)ヘルニアの患者さんではその膜が弱くなり落とし穴のようになっているのです。

そけい(鼠径)ヘルニア(腹腔鏡で観察したところ)。赤丸の部分(ヘルニアの部分)に腸(手前に見えています)が落ち込み、

”脱腸”となります。体表からみると膨れて(腫れて)見えます。

 

健常なそけい(鼠径)部。膜がしっかりと張っています。

小さなそけい(鼡径)ヘルニアは様子をみることもありますが、基本的には手術をしなければ治りません。

小さなそけい(鼠径)ヘルニアでも時間の経過とともに大きくなるので手術をおすすめします。

手術を受けてしまえば上に書いたような症状からは解放されます。また今は出たり引っ込んだりしているヘルニアがある日突然、戻らなくなり激痛、腸閉塞を発症することがあります。ヘルニアの穴に腸がはまり込んだ状態でこれをヘルニア嵌頓(かんとん)と言います。ヘルニア嵌頓を起こすと多くの場合緊急手術が必要で、高齢者の患者さんで腸が腐ってしまっていたりすると致命的となる場合もあります。

ヘルニア部分にはまり込んでいる腸

嵌頓し壊死しかけていた腸