中心静脈カテーテル

外科の患者さんに色々な場面で中心静脈にカテーテルを挿入することがあります。絶食を必要とする患者さん、化学療法を行う患者さん、末梢ルート確保が難しい患者さんなどです。中心静脈カテーテル挿入は外科医の基本技術の1つです。

 

この場合の中心静脈は上大静脈と下大静脈です。

 

上大静脈にアプローチする場合、鎖骨下静脈と内頸静脈の2つがあります。

私は最初に教えてもらった方法が鎖骨下静脈アプローチであるため、以来、ずっと鎖骨下静脈から中心静脈カテーテルを挿入しております。

しかし現在では内頸静脈からのアプローチが増えています。エコーで内頸静脈を確認しやすいこと、一番大きいのは気胸という、針が肺に当たって肺が縮む合併症が少ないからです。鎖骨下静脈アプローチもエコーで鎖骨下静脈を確認はするのですが、どうしても鎖骨の向こう側というか、下にあるので針が肺に当たってしまうリスクは内頸静脈よりは高いと思われます。

私の場合、ここ10年くらいで気胸をつくってしまったのが1例、それも研修医と一緒にやっていた患者さんで実際、私が刺したのか、研修医が刺したのか、不明瞭な1例でしたので、まあおそらく大丈夫だろうと鎖骨下静脈アプローチを続けております。

 

New England Journal of Medicineという権威ある雑誌では

中心静脈カテーテル(CVC)の挿入3部位別のリスクについて検討した結果、鎖骨下静脈へのカテーテル挿入が、内頸静脈または大腿静脈と比べて、血流感染および症候性血栓症のリスクが低いことが明らかにされた、とありました。

 

昨今、鎖骨下静脈アプローチは気胸のリスクが高いということで敬遠されがちですが、この論文は鎖骨下静脈アプローチの意義を高めるものと思われました。

 

ただしやはり気胸の発生率は他のアプローチより高いようなので、当然ですが慎重、安全に行わなければなりません。

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